【髭CSカバレッジ】Takamasa Ida vs Takamichi Inoue
髭男爵杯チャンピオンシップ 最終戦

Takamasa Ida(GWU Control) vs Takamichi Inoue(4C Control)

長時間に亘った髭男爵杯チャンピオンシップもいよいよ大詰め。
様々なラウンドを繰り返していくうちに、井田も本来の調子を取り戻したようだった。

「お前がラスボスか?」

と、井上に問いかけると

「早く帰りたいよう」

と、なんとも弱気なラスボスである。
それもそのはず、お互いにコントロールデッキを持ち込み、精神をすり減らしながらここまでやってきたのだ。


ゲーム1

お互いコントロールデッキという事もあって、序盤は土地を置くだけの緩やかな立ち上がり。
まず、最初に仕掛けたのは後手のラスボス井上。

「最初のお友達の紹介です。」

ラスボスは、《イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad(DKA)》を唱える!

即座に、小さな吸血鬼が戦場に現れた。

痛恨の一撃!!

「一体、何人、お友達がいるんだよ!」

と、《ケンタウルスの癒し手/Centaur Healer(RTR)》を送り出しながら、井田は苦笑い。
クリーチャーデッキに対しては、めっぽう強い構成のGWUコントロールであるが、別の角度の攻めに対するカードは限られてしまう。
一度、PWなどのカードが着地してしまうと、それが致命傷になりかねないのだ。

弱気なラスボスとは言え、RPG定石を押さえている。
ラスボスを倒すには、それまでに色々な敵を倒してからなのだ。

「続いてのお友達はタミヨウでーす。」

すかさず《雲散霧消/Dissipate(ISD)》で答える。

「しかし、寒いなー、この戦い。」

冗談まがいに口走ると井上、トップデッキから《終末/Terminus(AVR)》を唱えると、すかさず《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》が井田の盤上に現れる。
そうは言うものの、二人のプレイするカード一枚一枚に気合が込められている。

《戦慄掘り/Dreadbore(RTR)》で天使を退かそうとするも、井田、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》からの《雲散霧消/Dissipate(ISD)》で応戦するも井上の手札には更なる《戦慄掘り/Dreadbore(RTR)》が。

お友達に対して、攻め手に欠ける井田は、専売特許を奪おうと《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage(AVR)》を唱えるも、即座に小粒な吸血鬼に倒されてしまう。
井上、追撃とばかりに《プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Planeswalker(M13)》、《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought(RTR)》と新たなお友達に召集を掛ける。

《プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Planeswalker(M13)》こそ2枚目の《雲散霧消/Dissipate(ISD)》で弾くも、2人が駆けつけてしまう。

「流石に、PW2体を相手にするのは無理だって」
と、起死回生の《スフィンクスの啓示/Sphinx’s Revelation(RTR)》をX=7で回答を探す。

対消滅でジェイスがを消し去ると、井上、即座に《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought(RTR)》。

ジェイスのマイナス2能力!

新たなPWが公開された!井田は心が折れてしまった。

井田は全滅した。


井田 0-1 井上


「メインはPWを多く取っている分、こちらが有利ですね」

と、井上は言う。
対する井田はそれらにどの様に対策するかがこれからのゲームの焦点となるだろう。


おお 井田よ! 全滅していまうとは何事じゃ!
仕方の無い奴 お前にもう一度機会を与えよう。
お前が 次のレベルになるには サイドボードが必要じゃ。
では 行け! 井田よ!


ゲーム2

第2ゲームもお互い土地を置くだけの緩やかな立ち上がり。

先に動いたのは先手の井田、事前に《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》で天使を指定してからの《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》。
そこから、《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage(AVR)》で井上のマナを縛る。

先手の利を生かして、マナ差を作る打算。
コントロール同士の対決において、マナの差が勝負の大きな分かれ目となる。

こうなると俄然厳しいのがラスボス井上。
PWというオーバーアクションが多いため、小回りが出来ない。
何とか隙を突いての《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought(RTR)》を着地させるもプラス能力で盤面を抑えることしか出来ない。

畳み掛けるように井田、《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》、《ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter(RTR)》と高レベルクロックを用意し、《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought(RTR)》を倒す。

《ボーラスの占い師/Augur of Bolas(M13)》を唱えるも、干渉するカードを引き込めない井上。
泣く泣く《記憶の熟達者、ジェイス/Jace, Memory Adept(M13)》を追加するも、、井田のビートダウンプランの前では活躍は望めない。
対コントロールのキラーカードもこうなっては形無しだ。

井田の作戦:ガンガンいこうぜ!

更に、井田《スラーグ牙/Thragtusk(M13)》を追加し、攻撃を加速させていく。
《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil(ISD)》でクロックを削ぐも、場を覆す呪文を引き込めない井上はデッキを片付けるしかなかったのだ。

井田 1-1 井上

「《記憶の熟達者、ジェイス/Jace, Memory Adept(M13)》がやられたようだな・・・」
「ククク、奴はPWの中でも最弱・・・」(ビートダウン相手の意味で)

ゲーム3

第2ゲームでは、ビートダウンプランが功を奏した井田。

泣いても笑っても、正真正銘最後の戦いである。
ラスボス井上がPWでコントロールしきるか、井田がこれをどう裁くのか見ものである。

まず最初に唱えられた友達は、《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought(RTR)》。
これを井田、即座に《否認/Negate(M13)》。
続く、二人目は《イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad(DKA)》。
そしてそれを阻む《雲散霧消/Dissipate(ISD)》。

先ほどのビートダウンとは打って変わって、パーミッションのような動きだ。
手番が入れ替わると、こうもゲームが変わるのか。なんと目の離せない試合なのだろう。

そして、井田の場に攻め手が現れると、均衡していたゲームが一気に傾いた。
そう、《鷺群れのシガルダ/Sigarda, Host of Herons(AVR)》だ。

呪禁を持つこの天使は、ほとんどの除去が効かない。

天使のプレッシャーに井上、トップデッキの《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil(ISD)》でマイナス能力で対処しようも・・・
対戦相手がコントロールする呪文や能力では、パーマネントを生け贄に捧げさせることができないのだ。

井上、刻一刻と迫るライフに、お友達《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought(RTR)》で回答策を探しにいく。


《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage(AVR)》。
これじゃない・・・


アンタップ。アップキープ。ドローッ!
これじゃない・・・


《ボーラスの占い師/Augur of Bolas(M13)》。3枚確認。
これじゃない・・・


アンタップ。アップキープ。ドローッ!
最後のドローを確認すると、祝福と共に右手を差し出すのであった。


この 私が やられるとは・・・
信じられ・・・ん・・・二度までも・・・お前に・・・
・・お前は いった・・い な・・にもの・・・・


井田win 2-1 井上

「心無い友達より、たった一人の親友ですよ。」

と、勝利に多大なる貢献をした《鷺群れのシガルダ/Sigarda, Host of Herons(AVR)》を指差して、勝利を喜んだ。

優勝おめでとう!!

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