Single2 井田vs清水
Single2 井田vs清水
Written by Kyouji Shimizu

GAME 1

スイスラウンドでは上位のラクドスの清水が先手を選択。
それに対して、受けるはトリコフラッシュの伊田。

マリガンの時点でトリコ伊田。渋い顔の伊田
何か意図が?

ダイスロールにて先手を得たのが、超攻撃的なデッキを操る清水。
受ける井田は、この怒涛のラクドスの展開を受け切れるかがカギとなるだろう。

清水、《墓所這い/Gravecrawler(DKA)》から《悪名の騎士/Knight of Infamy(M13)》へと繋ぎ、素早いゲーム展開を予感させる。

それに対して、井田。
アタックに対して《悪名の騎士/Knight of Infamy(M13)》に《イゼットの魔除け/Izzet Charm(RTR)》。
ライフ損失を最小限に抑える。

続く清水の展開は、《ラクドスの魔鍵/Rakdos Keyrune(RTR)》から2体目の《墓所這い/Gravecrawler(DKA)》。


ここで井田、この怒涛の展開に土地のタップインが痛い。

いや…
アンタップは出来る。
だが、ギルドランドの2点のライフの支払いは、すなわち自分を寿命を縮めかねないのだ。

しかし、それすら関係がなかった。
清水の場に《地獄乗り/Hellrider(DKA)》が追加されるの、残りのライフをすべて奪い去ってしまったのだ。


《至高の評決/Supreme Verdict(RTR)》さえ間に合わないスピード、これこそがラクドスの真骨頂。

井田0-1清水

GAME2

終始、相性が悪いと嘆く井田だが、ここまで勝ち残った事を考えるとこのまま終わるとは考えづらいだろう。

すでに1本ラウンドを取った事で、若干の余裕の見られる清水。
先ほどの怒涛の展開。
再び、凄まじいスピードで、勝ち抜けてしまうのだろうか?

だが清水、速さとの代償。
痛恨のダブルマリガン試合

展開を裁く事を前提とした、先手の井田にしてみれば、これは吉報だろう。

先の試合とは裏腹に、お互い緩やかな立ち上がり。
先に動いたのは井田《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》。

攻防一体のスタンダードを代表する、このカード。
これが生きる事、すなわち井田自身が生き残る事と言って過言はないだろう。

対するは、清水。
《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》を除去する事こそ出来ないものの、黒を代表する攻撃的パワーカード《ゲラルフの伝書使/Geralf’s Messenger(DKA)》。

ここで立ち止まってはいられない、と不死能力を生かして、果敢に殴りかかる。
先制攻撃を前にしてダメージを与えられないが、《ゲラルフの伝書使/Geralf’s Messenger(DKA)》が戦場に出た時の効果でライフを攻めに行く。
そして、追加のクロックとして《ラクドスの魔鍵/Rakdos Keyrune(RTR)》。

清水、さらに《地獄乗り/Hellrider(DKA)》を追加。
《ゲラルフの伝書使/Geralf’s Messenger(DKA)》と共に果敢に攻める。
《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》こそ倒す事に成功するも、攻め手と共にアドバンテージを失ってしまう。


シングルエリミネーションは、お互いにデッキリストが公開されている。この
アドバンテージを得る失うの駆け引きが醍醐味とも言えるだろう。


防衛線を失った井田、《イゼットの静電術師/Izzet Staticaster(RTR)》を加え牽制。

清水、《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》。
空から攻めるも、井田の《アゾリウスの魔除け/Azorius Charm(RTR)》。
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》と、ライブラリーを行ったり来たり。

攻める清水、井田のライフを中々奪えない。

3度目の攻撃こそ通るものの、続く攻撃は《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》との交換に。
天使の能力によって《イゼットの静電術師/Izzet Staticaster(RTR)》がチラチラり。

清水、《地獄乗り/Hellrider(DKA)》、《戦墓のグール/Diregraf Ghoul(ISD)》と、攻め手こそ欠かさないが、井田を守るウィザード達を突破するのは容易ではない。
ここで少し考えたのちに出した答えは、耐える事。
続く、クロックを引く事を選択したのだ。

だが、その願いもむなしく、井田の《灼熱の槍/Searing Spear(M13)》にて《地獄乗り/Hellrider(DKA)》。
さらには2体目の《イゼットの静電術師/Izzet Staticaster(RTR)》と、次々に攻め手を失ってしまう。


動かない。
いや、動けない。

超攻撃クリーチャー達も、2体の《イゼットの静電術師/Izzet Staticaster(RTR)》を前に、プレイする事が出来ない。


ウィザード達に徐々にライフを奪われていく中、最後に清水が放ったのは《殺戮遊戯/Slaughter Games(RTR)》。
相手のデッキ情報を確認すると、すぐさまサイドボードに手をかけた。

井田1-1清水

GAME2

時間も残り少ない。
もう一方のテーブルでは、すでに試合も終わり、次々とギャラリーが集まってくる。

お互い、駆け足気味にシャッフルが進む。

先手の清水、初手の7枚を確認。
あまりにも酷い手札に、武者震い…いや、ピストン運動。


温めている。


そう、ひり付く様な焼けるような熱いハンドを。


6枚のカードをキープし、《悪名の騎士/Knight of Infamy(M13)》から開始。
超攻撃的デッキからしてみればそこまで強いカードのスタートではない。

だが、プロテクション(白)の能力が厄介だ。
受ける井田からしてみたら、この騎士を対処するカードは限られている。

井田、即座に《送還/Unsummon(M13)》
入れ替わるようにして《ゲラルフの伝書使/Geralf’s Messenger(DKA)》の登場。
続くターン、再び《悪名の騎士/Knight of Infamy(M13)》から《墓所這い/Gravecrawler(DKA)》と続々とクロックが膨れ上がる。

それを受けて井田、《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》から《ボーラスの占い師/Augur of Bolas(M13)》へと繋ぎこれに答える。

長考の後、占いで得たのは、《イゼットの魔除け/Izzet Charm(RTR)》。
序盤の《送還/Unsummon(M13)》のリアクションから見るに、《悪名の騎士/Knight of Infamy(M13)》に対処できるカードで、ほっと一息と言った所だろうか?

その選択に対して、悩むのが清水。
だが、相手にマナは無い。
悩んだ末に、出した結論は《ゲラルフの伝書使/Geralf’s Messenger(DKA)》の単騎特攻。

《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》に止まってしまうも、自分の攻め手は失わない布陣だ。
4ライフ支払って、《ゲラルフの伝書使/Geralf’s Messenger(DKA)》を強化。
そして、《戦墓のグール/Diregraf Ghoul(ISD)》を2体追加すると次の突撃の合図を今か今かと待つ。

守る、井田。
2匹目の《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》と、地上からの守りは盤石だ。

地上が駄目なら、間接的。
清水、《血の芸術家/Blood Artist(AVR)》。
能動的な生贄手段こそ持たないが、コントロールや膠着した場面には、非常に厄介だ。


膠着状態が続くか…
ギャラリーを含め誰もが、そう思った。

刹那。

プレッシャーからか、動く清水。
すべての超攻撃的クリーチャー達がレッドゾーンに送り込まれる。


受ける、井田。
動かざるを得ない。
《イゼットの静電術師/Izzet Staticaster(RTR)》が瞬く間に現れ、《血の芸術家/Blood Artist(AVR)》。
そして、手にしていた《イゼットの魔除け/Izzet Charm(RTR)》で《悪名の騎士/Knight of Infamy(M13)》を退かす。


全軍突撃の号令。
この突然の井田の除去に盤面が壊滅してしまう。


一方的に、清水の場が一掃。


残る2体の《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》。
《イゼットの静電術師/Izzet Staticaster(RTR)》とのコンボで、徐々にライフが削られていくと清水にこれを打開する手段は無かったのだ。

回想戦にて、井田。
「《イゼットの魔除け/Izzet Charm(RTR)》見えてたでしょ」。

答える清水。
「人間、見たくないものは見えないようなっているんだ。」

対戦相手に負けた…
いや、プレッシャーに負けた清水。
そう、言い放つと勝者を称え、悔しそうにその場をあとにした。

井田2-1清水

プレッシャーとも戦う試合、それがシングルエリミネーション。

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