【カバレッジ】プロツアー・ミルウォーキー予備予選@BOOKSながしま 決勝戦
2015年4月13日 TCG全般Written by Kyouji Shimizu
今日この日、ベルギーのブリュッセルではプロツアー・タルキール龍紀伝が開幕されている。
世界中のマジックプレイヤーの頂点、「王者」を決める熱き戦いが繰り広げられている。
そんな最中、地球のほぼ裏側の日本。
ここ群馬でも、人知れず「王者」を決める勝負の火蓋が切って落とされようとしている。
そう、プロツアー予備予選の決勝である。
決勝にコマを進めた一人は地元、群馬のプレイヤーの白石 知己。
2009年の日本選手権やGP横浜のトップ8を初めとし、幾多のプロツアーを経験し、群馬でもっともプロツアーに近い男だ。
ここ最近は、公私共に多忙の為、マジックに時間を割けないという。
それでも、この舞台に立てるという事は、彼の実力は本物なのだろう。
それに相対するのは、新潟の星、棚橋 雅康である。
穏やかな雰囲気とは裏腹に、マジックへの情熱は計り知れない。イベントがあれば率先して日本各地へ。いや、世界各地へと。
プロツアー京都や数あるGPのトップ8に顔を連ねたのも、その内に秘めたモノがあったからかもしれない。
そんな強豪二人の出会いは、遡る事7年前。
何の因果か、同じようなシチュエーション。群馬で行われたFinalsの権利をかけた決勝戦というのも興味深い。
再び、権利をかけた最後の戦いを始めようじゃないか。
Game 1
王者を決める戦いらしく、お互いに選択したデッキはスタンダードの王者「アブザンアグロ」
お互いに《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》から始まるも、予選ラウンド1位の棚橋は《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》を2連発で、白石の《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》、《包囲サイ/Siege Rhino》をものともしない。
白石、2体目の《包囲サイ/Siege Rhino》で失ったライフを補填するも、防戦一方の厳しい戦いになってしまう。
唯一のブロッカーが《英雄の破滅/Hero’s Downfall》によって退かされてしまうと、棚橋の《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer》のクロックを止める事が出来ない。
タップアウトの隙を突き、白石《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》と《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》の合わせ技で、一方こそ落とすも、棚橋は《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》と攻め手を緩めない。
反撃の要となる《風番いのロック/Wingmate Roc》を用意した白石であるが、無情にも棚橋の手札から《究極の価格/Ultimate Price》がこぼれ落ちる。
そして、棚橋のライブラリーのトップに《棲み家の防御者/Den Protector》が公開されると、白石はサイドボードに手を向けるしかなかったのだ。
棚橋 1-0 白石
Game 2
棚橋「《棲み家の防御者/Den Protector》はミラーマッチは消耗戦になるから、アドバンテージを稼げるように入れているんです。でも、これを出した試合は尽く負けているですよ、ははは」
談笑しながらサイドボーディングを行う二人に、内心フラグを立てていると気づいたのは著者だけではないだろう。
《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》こそ用意するも、タップランドばかりの緩慢な動きの棚橋に、白石の《オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos》と《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》が突き刺さる。
早急にブロッカーを用意しなければならない棚橋だが、ここでプレイしたのは、まさかのデッキ唯一の変異クリーチャー。
これにはギャラリーもざわめきたつ。
ま…まさか…
心許ない2/2を尻目に《風番いのロック/Wingmate Roc》が現れると、棚橋のライフあっという間に尽きてしまった。
誰も何も言わなかったが、まさにエンターテイナー。ここでフラグを回収するとは、"持ってる"プレイヤーは一味違う。
棚橋 1-1 白石
Game 3
泣いても笑っても、このゲームですべてが決まる。
そんな大事な局面に白石はマリガントラブルに見舞われてしまう。
互いに消耗戦の末、棚橋の隙をついて《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》を怪物化に成功させる事ができるも攻めに転じる事が出来ない。
紙一重で耐えてはいるも、棚橋の場に《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》が現れ、オープンハンドの2枚差も相成って、リソースに差が出てきてしまう。
次々と、クロックを用意する棚橋。
その圧倒的に蹂躙する姿はまさに王者アブザン。
対戦相手が倒れるまで手を抜かない。
いうまでもなく…
優勢と勝利は似て非なるもの…!
ハッキリ言えば 優勢であることにまだ意味は無い
意味は 勝った時に初めて生じてくる…!
それが権利であれ 賞金であれ 勝った時初めてそれは確定する
勝利者はその辺をみんなよく知っているから
皆、異常に勝ちたがり…!
マジックプレイヤーもその例に洩れない…!
勝ちたがりっ…!
優勝おめでとう!!
勝利を収めたのは新潟の棚橋 雅康!!
棚橋のプロツアー王者への道はここから始まる!!
棚橋 2-1 白石
今日この日、ベルギーのブリュッセルではプロツアー・タルキール龍紀伝が開幕されている。
世界中のマジックプレイヤーの頂点、「王者」を決める熱き戦いが繰り広げられている。
そんな最中、地球のほぼ裏側の日本。
ここ群馬でも、人知れず「王者」を決める勝負の火蓋が切って落とされようとしている。
そう、プロツアー予備予選の決勝である。
決勝にコマを進めた一人は地元、群馬のプレイヤーの白石 知己。
2009年の日本選手権やGP横浜のトップ8を初めとし、幾多のプロツアーを経験し、群馬でもっともプロツアーに近い男だ。
ここ最近は、公私共に多忙の為、マジックに時間を割けないという。
それでも、この舞台に立てるという事は、彼の実力は本物なのだろう。
それに相対するのは、新潟の星、棚橋 雅康である。
穏やかな雰囲気とは裏腹に、マジックへの情熱は計り知れない。イベントがあれば率先して日本各地へ。いや、世界各地へと。
プロツアー京都や数あるGPのトップ8に顔を連ねたのも、その内に秘めたモノがあったからかもしれない。
そんな強豪二人の出会いは、遡る事7年前。
何の因果か、同じようなシチュエーション。群馬で行われたFinalsの権利をかけた決勝戦というのも興味深い。
再び、権利をかけた最後の戦いを始めようじゃないか。
Game 1
王者を決める戦いらしく、お互いに選択したデッキはスタンダードの王者「アブザンアグロ」
お互いに《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》から始まるも、予選ラウンド1位の棚橋は《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》を2連発で、白石の《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》、《包囲サイ/Siege Rhino》をものともしない。
白石、2体目の《包囲サイ/Siege Rhino》で失ったライフを補填するも、防戦一方の厳しい戦いになってしまう。
唯一のブロッカーが《英雄の破滅/Hero’s Downfall》によって退かされてしまうと、棚橋の《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer》のクロックを止める事が出来ない。
タップアウトの隙を突き、白石《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》と《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》の合わせ技で、一方こそ落とすも、棚橋は《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》と攻め手を緩めない。
反撃の要となる《風番いのロック/Wingmate Roc》を用意した白石であるが、無情にも棚橋の手札から《究極の価格/Ultimate Price》がこぼれ落ちる。
そして、棚橋のライブラリーのトップに《棲み家の防御者/Den Protector》が公開されると、白石はサイドボードに手を向けるしかなかったのだ。
棚橋 1-0 白石
Game 2
棚橋「《棲み家の防御者/Den Protector》はミラーマッチは消耗戦になるから、アドバンテージを稼げるように入れているんです。でも、これを出した試合は尽く負けているですよ、ははは」
談笑しながらサイドボーディングを行う二人に、内心フラグを立てていると気づいたのは著者だけではないだろう。
《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》こそ用意するも、タップランドばかりの緩慢な動きの棚橋に、白石の《オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos》と《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》が突き刺さる。
早急にブロッカーを用意しなければならない棚橋だが、ここでプレイしたのは、まさかのデッキ唯一の変異クリーチャー。
これにはギャラリーもざわめきたつ。
ま…まさか…
心許ない2/2を尻目に《風番いのロック/Wingmate Roc》が現れると、棚橋のライフあっという間に尽きてしまった。
誰も何も言わなかったが、まさにエンターテイナー。ここでフラグを回収するとは、"持ってる"プレイヤーは一味違う。
棚橋 1-1 白石
Game 3
泣いても笑っても、このゲームですべてが決まる。
そんな大事な局面に白石はマリガントラブルに見舞われてしまう。
互いに消耗戦の末、棚橋の隙をついて《羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion》を怪物化に成功させる事ができるも攻めに転じる事が出来ない。
紙一重で耐えてはいるも、棚橋の場に《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》が現れ、オープンハンドの2枚差も相成って、リソースに差が出てきてしまう。
次々と、クロックを用意する棚橋。
その圧倒的に蹂躙する姿はまさに王者アブザン。
対戦相手が倒れるまで手を抜かない。
いうまでもなく…
優勢と勝利は似て非なるもの…!
ハッキリ言えば 優勢であることにまだ意味は無い
意味は 勝った時に初めて生じてくる…!
それが権利であれ 賞金であれ 勝った時初めてそれは確定する
勝利者はその辺をみんなよく知っているから
皆、異常に勝ちたがり…!
マジックプレイヤーもその例に洩れない…!
勝ちたがりっ…!
優勝おめでとう!!
勝利を収めたのは新潟の棚橋 雅康!!
棚橋のプロツアー王者への道はここから始まる!!
棚橋 2-1 白石
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